今日の気になる記事です。

ライブドア、双日の商品先物取引子会社を買収 <日経新聞>


幾度となく巷を賑わしたライブドアですが、

この企業の大きな収益源は金融部門です。

その内容も山口県の第二地銀である西京銀行と

提携して銀行業務を行うことを決めたり、

ライブドア証券を設立し、斬新な手数料体系で

個人投資家を獲得しようとしたりと、多岐にわたっています。

このライブドア証券によって、株式取引と外国為替証拠金取引が

現在できるわけですが、ここに商品先物取引を取り入れようと言うわけです。


さて、これがライブドアにとって有利だったのかどうか、

考えてみたいと思います。

まず、買収価格が20億円程度なのは妥当なのか?が気になります。

今回買収する相手会社の資本金が20億円なので、

それをそっくり肩代わりしたと見れば妥当でしょう。

むしろ、約10年に渡る会社経営で培ったノウハウや、顧客などを

考えたらお得な買い物かもしれません。

また、新たに投資商品が広がったことで、金融としてのライブドアの

顧客基盤は広がるはずです。今までにライブドア証券で取引していた

投資家たちも、投資可能な対象が広がることに文句はないでしょう。

こうしてみるとライブドアにとっては、かなりウハウハな買収案件だと言えるでしょう。


でも、ちょっと考えたいのですが、

個人投資家でも商品先物取引に手を出している人って

そんなにいますかね?

そもそも、商品先物取引って証拠金取引なので、

ものすごくリスクの高い取引です。

10万円を担保にして、100万円のコーヒー豆を買ったりするんですよ?

買ったコーヒー豆の価格が90万円になったら終わりです。

もちろん、110万円になったら、元手は10万で利益も10万ですから、

利益率は2倍!と大きいですけれど。(ハイリスクハイリターンの法則)


しかも株式と比べて、手に入る情報が少なく、

またその情報の専門性も高いので、個人が手がけるには

「バクチ」に近いのではないでしょうか。


もし、個人投資家が合理的な判断をすれば、

おそらくライブドアの商品先物取引は、

それほど活況にはならないと思われます。

そう見ると、確かに安く買い物したけれど、

蓋を開けてみるとあまり使い物にならないものだった

ということになりかねません。


総合的に見た、僕の結論としては、

良くも悪くないものを、安い値段で買っただけなので

「買い物上手だけど、ホントにそれ必要ですか?」

と堀江社長に聞いてみたいところです。