昨日の大幅上昇に対する心理的反動なのか、
今日は低位株が人気を博していたようですが、
値嵩株にはあまり資金は入らなかったようです。
さて、円安が進んでいますね。
この傾向が顕著に見られるのは対ドルの円安です。
もちろん色々と原因があると思うのですが、
僕の注目は中国の人民元切り上げです。
米国にとって莫大な貿易赤字の最大の要因に、
中国との貿易赤字があります。
大きな原因は13億人とも言われる巨大な人口にある
労働市場から得られる安い労働力です。
すると製造は自然と中国で行われるようになり、
米国はそれを輸入するという流れになります。
輸入が増えれば赤字は増えていきます。
米国の消費が伸びて、輸入が増えるほど、
対中国の貿易赤字が膨らんでいくのです。
しかし、問題は人民元が固定相場を取っている事です。
もし、米国の輸入が増える、つまり中国の輸出が増えれば、
その分、元高ドル安になり、米国の赤字は縮小されるはずです。
しかし、固定相場なのでそれができませんでした。
もし、人民元切り上げがなされて、元高ドル安が達成されるなら、
米国の赤字は縮小し、ドルが買われる理由になります。
つまり、市場参加者の考えは、
「人民元切り上げは必ず達成されて、米国赤字は縮小する」
ということになります。
米ドルが買われれば、対円では円安ドル高になるので、
今の状況は納得できることになるのです。